この二三日苦しい日々が続いている。
毎日の売り上げが先日の連休から極端に下がってしまい浮上していない。
毎年連休は天気に関係なく客数は低いものである。
だいたい、家族や仲間と共に遠くへドライブや旅行に出かけるので地元での客足は停滞気味である。
そして、連休が終わると次第に客数は元に戻るのが普通の状態であったが今年はなかなか来客数が伸びず店舗維持経費も厳しい状況であった。
そうすると如何しても心の余裕が無くなり、イライラ、キリキリ、八つ当たり、決して仕事人としては良い精神状態ではなかった。
ご存じの方もおられるとは思うが、わがブラザーズ珈琲は兄弟のように親しい年上の友人とはじめそれを陽に陰に家内が支えてくれていた。
そして、ダウン症の息子のことも社員やお客様も理解しサポートしてくれていた。
ところが、数年前から友人は病気のため子供の家族と共に暮らす為に関西へ引っ越していった。
又、昨年末から家内は病気の為入退院を繰り返している。
故にパートタイマーの事務員兼作業員と二人でなんとか切り盛りして来た。
ところが今日この頃、サッパリ売り上げが伸びず、何が原因か、コロナの所為か?
はたまた、隣にできたモダンなカフェ店の所為?
ノーカフェイン、ノーシュガー、ノーミルク、ノー農薬は大丈夫か?献上コーヒー製造工程は問題ないか?
等々、来客数減少の原因を探してみたが、決定的な原因は不明であった。
そこで、今日は焦ってもしょうがないと思い1時間ほど昼寝をして、久しぶりに家族ドライブを兼ねて買い物に出かけた。
店は事務員に任せっぱなしでゆっくりとしたペースで動くことにした。
夕方5時ごろ店に戻ってみると、昼から夕方までひっきりなしの来客があったといううではないか。
一体どうなっているのか?
果報は寝て待てという訳ではないが、忙しすぎてキリキリ、カリカリすればその波動が周辺に影響を与えるのかなと思ったものである。
明日からは、唯一人の事務員兼作業員が3~4日間入院する予定である。
故に明日からは一人会社と店舗を切り盛りする。
いつもであったら不安でしようがないが、今夜は平安である。
・自分の相撲を取る
・情けは人の為ならず
・一所懸命
・一隅を照らす
今場所の大相撲優勝力士は照ノ富士横綱である。
モンゴルから十五歳で来日、鳥取市の城北高校で鍛えられ一度は大関まで駆け昇ったが、怪我が原因で序二段まで転落した。
しかし、再び不死鳥のごとく再起をはかった。
インタビュでは勝つ秘訣は何ですか?
と聞かれると、「自分の相撲をとるだけです」と応える。
この言葉は照ノ富士関だけではなく強い力士はそろってこのように応えていたのを思い出した。
つまり、日々の精進、毎日の稽古のように実行することである。
慌てたり、イライラしたりキリキリするのは稽古が足らない証拠である。
「商売は修行」である。
終わり